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カタン攻略 世界ランク30位が解説する野良ボードゲームアリーナの勝ち方

 今回の記事ではボードゲームアリーナでのアリーナ戦(3人)の攻略方法を解説します。ある程度のルールなどは把握していることが前提となっていますのでご了承ください。

初期配置の確率など当たり前過ぎることはほとんど載せていません

悪しからず、、、

前提

簡単なカタンの経歴を紹介させていただきます。

カタン歴半年、友人にBGAでのルールを教わってプレイを始めました。それっぽく書いてますがやる気があれば誰でも世界ランク30位にはなれます。(アリーナ人口5000人ぐらいだし、、、)

注意事項

以降の解説について注意して欲しい点は3つです

カタンの一般常識とずれた解説をする場合があります。

→ほとんどコアな攻略など見ていないので一般名称とずれていることなどあります。

例えばプレイ中に鉱石?鉄?を石と呼んだりしています。

野良マッチを前提としています。

身内でやるノリとは異なり、交渉などをほとんどしない立ち回りなども多々ありますのでご注意ください。

・その他平気で間違ったこという可能性があります。

公式大会などに出ているわけではないので、名称間違え、ルールの認識が違う、など平気でしますので鵜呑みにしないで、あくまでも個人の頭の中の戦略を解説しているものとご了承ください。

ボードゲームアリーナのカタンについて

ボードゲームアリーナ(以下BGA)でのカタンについて解説します。

BGAではアリーナと呼ばれる野良とのレート戦とレートなどがない野良のランダムマッチがあります。ここで注意して欲しいのがあくまでも相手は野良の知らない人だということです。そのため相手にあまり期待したプレイをしないようにしましょう。エリート帯の相手でも普通にセオリーから外れた動きをかましてきますので

前置きが長くなりましたが解説を始めます。

解説する試合について

ゲームについては下記のボードとなります。

・プレイヤー数は3人

・青(筆者)

・紫、オレンジは野良

・ターン順はオレンジ→青→紫の順番となります。

・場所については3つの数字で表現します

例えば5-2-9の場合は左上の羊の5,石の2,小麦の9を示します。

序盤(初期配置)

最も重要と言われる初期配置です。解説の分量も一番多くなりますが、最後まで読んでいただければと思います。また確率の計算は下記の数字の下の点を数えれば誰でも出来ますので省略します。

この盤面で考えることは5つです。

資源の需要と供給

まず、一般的な確率だけを考えるのなら1番手は下の5-8-10か6-10-9が美味しいということになります。しかしここで考える必要があるのは資源の多さとゲーム展開です。

 ざっと分析するだけでもレンガと石のマスが少ないことがわかります。そして石については数字が小さいこともわかります。そのため都市化や発展カードによる戦法の遂行は厳しそうです。

 しかし本当にそれだけでしょうか。もう一つ踏み込んで考えてみましょう。この盤面はさらに木の量が薄いこともわかります。木は10、6、11、12の4つです。まともに期待できるのはせいぜい10と6です。そして羊に関しては5,8とありますが端の方に位置しているため中々厳しいということもわかります。

分析をまとめますと

・木の自己取得は難しくないが、供給は少ない

・レンガの自己取得は難しくない、供給は多い

・羊の自己取得は難しいが、供給はまずまず

小麦の自己取得は容易、供給も多い

・石の自己取得は難しく、供給も少ない

ここで自己取得と供給について解説します。自己取得はその名の通り、自身が開拓地を置くことで獲得が出来るということです。供給は交渉で手に入りやすいか否かということです。この盤面の場合についてですが、木とレンガについてはどちらも同じ用途でしかないですが、レンガより木の方がレアということです。

戦略

次に盤面の分析をもとに戦略を考えていきます。ここでの戦略とは初期配置ごとに10点の配分を考えることを指します。一般的な発展カード戦略や道戦略は戦法と呼ぶことにします。

・発展カードの点数→せいぜい1~2点です。

・最大騎士力→初期配置に石を絡めないと厳しそうです。

・最長交易路→木とレンガを初期配置に絡めた場合には獲得が必須となります。

・都市化→建設できて2個

・開拓地→5個は必須になりそう

このような形での点数の獲得を考えます。その上で初期配置ごとに自身がどこから10点をかき集めるのかの目星を付けます。

裏を返せば、他のプレイヤーが獲得したいであろう点数を奪取出来れば勝利が容易になります。石と小麦、羊をメインにしている相手に対して最大騎士力を取らせなかったり、あるいは開拓地を置くスペースを与えないといった具合です。

上記のように開拓地を置かせないのは極端な例ですがこの場合は都市×2+最大騎士力の6点までしか伸びません。後は発展カードで4点をかき集めることになります。

そしてここからは実際に初期配置をしていくことになります。

盗賊(バースト)対策

盗賊対策を検討する必要があります。3人の場合は盤面が広い分、他のプレイヤーと干渉することなく資源を獲得出来る場合があります。ただし、悪い側面もあり、開拓地の競り合いや点数が高い時に自身1人をターゲットにされる場合があるということです。

そのため隣接した場所に置くことを検討しましょう。

また自己取得する数値の重なりを見る必要もあります。例えばレンガと石を6で獲得できる配置とレンガは6,石は8で獲得できる配置のどちらかを選ぶかという場面です。この場合は後者が良いことが多いです。反対に木とレンガが6,木は6でレンガは8の場合は前者が良い配置となります。

これはバースト対策という観点から考えられます。木とレンガは道として直ぐに手札を消費できますが、石とレンガのように重なって獲得しても相性が悪い資源は結局バーストすることになります。そのため、余裕がある時にはこの観点からも配置を選びましょう(優先度はかなり低いです)

1番手から3番手の初期配置と戦略

結論として1つ目の配置は上記になりました。

ここで経験則によるそれぞれの番手の配置戦略について解説します。

1番手:基本的には資源の総量での押し切りが必要です。今回で言えば一番多い小麦を絡めながら2:1での港を獲得は厳しいです。そのため3:1港を目指せる状態での期待値が高い場所を目指します。

2番手:個人的に一番負担が大きいです。1番手、3番手の戦略や戦法を読み、圧力をかけつつも期待値の高いところを探しに行きます。

3番手:配置自体は一番楽ですが、基本的に後手に回りので運ゲーになりやすいです。初期配置で誰しもが取るようなところを1,2番手に取られると基本的には資源量で負けることもあります。

次にそれぞれの番手の実際の配置を分析します。

1番手(オレンジ)

結論は5-8-10を取りに来ました。道についてですが、5-6-10に伸ばしてきました。

ここからは分析となりますが、まずは案の定期待値の高いところに伸ばしてきました。

次に考えるべきは1番手の戦略です。下の8-10に伸ばしていないことから港を取得する気はなさそうです。

仮にあったとしても木(と羊)をそれなりに取れる場所に2つ目の開拓地を配置しなければなりません。

そして伸びた道を見るに2,3番手は圧力をかけられることになりました。6-10-9という期待値の高いところに開拓地を立てる意思が示しているからです。

そしてそこがだめでも砂-5-6に伸ばして資源の期待値を狙うという算段が透けてきます。

最終的な戦略は分かりませんが最長交易路を狙えるような配置に見えつつも、小麦と石を絡める選択肢などもありまだまだ分からない状況です。

2番手(青かつ筆者)

結論は上記にあるように6-10-9を選択しました、道は下の10-9に伸ばしています。

理由についてですが、当たり前な3つの視点と前述の分析で考えました。

1番手の嫌がるところ

当然ながら目先の6-10-9を潰すのが選択肢にあがります。となりの6-12-9の場所も状況によってはありです。ただし今回は12があり期待値が低いので辞めました。

タラればですが12が4ぐらいだったとしたら6-4-9となり道を小麦の港の方に伸ばすといった方法もあったと思います。

期待値の高いところ

当然ながら資源の総量による期待値を考えます。ここでも6-10-9が第一候補になります。しかしここで安易におかず分析と戦略を振り返る必要があります。

まずここに置いた場合は木材という比較的レアな資源が手に入るのでレンガとの交渉は出来そうです。ただし最長交易路は難しそうです。狙うにしても2つ目の開拓地を6-4-3の場所に配置しなければならず、羊の供給は必至です。

そして次にみるべきは最大騎士力ですがこれも論外です。石が足りません。

そこで狙うべきは2:1港しかないという状況になります。小麦の自己取得も多く、また供給もあるため交渉を上手く活用出来るという風に分かります。

3番手を放置しないこと

今回は結果的に放置することになりました。放置しない場合というのは例えば羊の2:1港が上記の石2:1港と入れ替わっているような状況です。この場合はまた検討が必要です。今回は2:1港を絡めた強力な配置がなさそうなので放置しました。

以上より初期配置は上記のようになりました。

最終配置

結論は上記になります。

まずは3番手の解説と分析です。

3番手(紫)

結論は5-10-9を先において、次に6-4-3を置きにきました。

資源としてはレンガ2つと石を手にしています。(初級資源としては道より発展カードを狙ったか、、、)

分析になりますが、おそらく交渉に頼らず、自己取得を優先した配置だと思われます。道としては片方は内側、もう一つは港を視野にいれた方向となっています。

しかしやはり3番手だと期待値が低い中での戦いは厳しくなりそうということが分かります。

そして後述しますが3番手のボトルネックは小麦と羊になりそうだということが分かります。

2番手(青)

ここでは1番手の戦略を潰しつつ、自己利益を追求します。目指すべきは戦略は

・開拓地5つ→羊とレンガが必要

・最長交易路<最大騎士力を狙う→石と羊が必要

・発展カードは1~2点→石と羊が必要

・都市化は1つで良い、2つあれば御の字→石が必要

という状況になります。小麦2:1港を取れなければ都市化は厳しそうなので、石4を絡めた配置、3:1港を目指せる配置を検討します。

候補地になるのが10-8-11、8-11-4、11-4-3の3つになりました。

ここで考えるべきは3番手への圧力と1番手の最後の配置です。

結論からいえば8-11-4の方が良かったかもしれません。そこに配置した場合は4-3-11の方向に道を伸ばします。3番手への圧力として、紫の10-8-11の配置を潰しつつ1番手の優良な配置を潰せたと思います。ただその場合は1番手が4-3-11に配置をしてこちらの次手を潰してきたかと思います。

また1番手の圧力を嫌って道を10-8-11に伸ばした場合、レンガの自己取得がないので紫に10-8の3:1港を取られるので厳しそうです。

最終的な配置として選択した10-8-11の意図としては3番手の道を潰しつつ、8-4の石港と11-4-3の両方に選択肢を作れそうだったからです。また10木材を紫と共有することで、盗賊対策も視野に入れています。

仮に1番手が8-4-石港に置かなければ他にまともな期待値がなく優位、置いてきたとしても木材の自己取得がないので石をもう一度引いた上でレンガもひく必要があり、競り勝てると判断したためです。そして競り負けそうなら今度は1つ目の開拓地から小麦2:1港を取れると判断したためです。

またボトルネックがあまりない配置という点も決め手になっています。

1番手(オレンジ)

予想通りの配置をしてきました。ボトルネックが石とレンガになりそうだということが分かります。

中盤

注意すべきは3つです。ここからはサイコロの出目の影響が大きく一概に良いという場面が少ないですが、勝率を少しでもあげるためにしっかりと下記の視点を取り入れて見てください。

盗賊で最大値の圧力をかける

先ほどから何度か登場していますがボトルネック(本来の意味とは異なるので注意)という観点から盗賊を動かしましょう。戦っていて上手いと感じる人の一番の共通点となりますが、とにかく盗賊のあて先をドンピシャで刺してくることが多いです。

例えば上記のタイミングでの盗賊を考えます。紫が7を出したタイミングは序盤なので一般的には羊8か小麦10を置くと思います。実際に8に置かれました。

これに関してはそれほど迷うことはないと思います。(正解なのかはわかりませんが)

下記の場合はどこに置くでしょうか

もちろん手札状況やカード枚数による判断も大事になってきます。(名前が写ってしまう関係で見切れています。)この場面ではオレンジがカードを1枚持っている状況です。

青としては11-4-3の道の争いに勝利したので盗賊で紫に圧力をかけるという選択肢もあります。むしろヘイトコントロールを考えたら紫からカードを奪うというのが良いです。しかし私はこの場面でレンガ5を選択しました。その理由として

・持っている騎士カード?を吐かせたい

・小麦2:1港の争いの可能性がある

という上記の2点があります。紫は期待値では勝てそうな初期配置であり、開拓地の争いがなさそうという観点もあります。またレンガ5を選んだ理由は

・石を潰して港を活用させたくないが期待値は低い

・期待値の高い小麦を潰す旨味がない

・11-4-3に開拓地を置く予定がある

という観点があります。期待値の高いからと小麦を選ぶ、レンガより石を潰すなど選択肢があります。どれが正解などは無いですが、少なくともそれぞれの選択肢が浮かび上がるようにはしておきたいです。

案の定、オレンジは騎士を使ってくれました。

別の場面を見てみましょう

この場合はいかがでしょうか。

おそらく大方の人は小麦の9に置い紫へ圧力をかけると思います

しかしここで戦略とボトルネックという観点から考えてみましょう。紫は最長交易路と発展カード、開拓地での勝利が求められるという判断が出来ます。これはゲーム終盤に騎士で小麦9に置きさえすれば紫の勝利はないということです。そのため後回しにしました。

次にオレンジですが、またしてもカードを持っているという状況です。これを吐かせないことには終盤で騎士の嫌がらせを受け続けます。

また紫に最大騎士力を取らせたくないという意味でもオレンジには早めに騎士を使って欲しいという状況です。

また最大騎士力を取れば4点になりヘイトがオレンジに向く場合があることもあります。そして何よりこの段階で、オレンジの戦略を崩壊させることに成功しているということがあります。分析より開拓地を5個は置かなければ勝利が難しい状況でこのような道であれば最大騎士力と発展カードの点数、都市化を狙う必要があります。早期にこの戦略にシフトされてしまうと紫を相手にするよりは苦戦することが予測されたので石4に置いています

交渉の1手先を読む

今回の試合ではなかったのですが、相手の手札の枚数、発展カードの予測、点数状況までしてから交渉に応じましょう。絶対に目先の利益に捕らわれないようにしましょう。自身のターンの交渉については問題ないと思います。勝ちそうな相手の交渉に応じるなどは論外です。

注意すべき点は

・競り合っている開拓地が取られない

・独占の警戒

・ヘイトコントロールをする

・バースト対策に加担しない

上記の3つになります。競り合っている土地については道+開拓地、発見や街道建設+開拓地などの警戒をするなどをしましょう。どうしても自身の足りない資源を好条件で提示されると交渉に乗りがちなので注意です。独占の警戒は説明不要です。

3つ目のヘイトコントロールですが、開拓地を作りたそうにしていて、自身と競り合いがない場合にはあえて交渉に応じて点数を並べたりする場面も出てきます。案外点数しかみていないプレイヤーも多いので盗賊のヘイトを逸らせたりできます。

4つ目はレアケースですが、バーストさえしなければ開拓地の建設や勝利といった場面で好条件を提示してくる場合があります。注意しましょう。

相手の手札を覚える

出来たら苦労しねえよという方が大半だと思います。私自身も全てを覚えるなんてことは到底出来ません。メモなどもしません。ただ、覚えるタイミングというものがあるのでその時にはお覚えておきましょう。覚えるタイミングは

・騎士を持っていて相手の手札が少ないとき

・独占を所持しているとき

・開拓地争いをしているとき

上記の3つです。騎士と独占については説明不要だと思います。開拓地争いについては特に序盤に重宝します。序盤で競り合いが起こりそうな場合には後なにが必要そうなのかだけでも把握しておきましょう。

終盤

ここまでくると勝敗はほぼついています。後は負け筋を潰すゲームとなります。

注意すべき点は3つです。

戦略、ボトルネックを崩す

相手の戦略として10点をどの配分で獲得するのかは常に考えましょう。特に都市化などが戦略に入っていそうな場合には騎士や盗賊での妨害が出来ます。開拓地の状況によっては相手のボトルネックが変化するので常に把握しましょう。

稀に終盤になっても2人のプレイヤーがいるからなどと盗賊をレンガなどに置く場面が多く見受けられます。論外なのでやめましょう。

相手の得点の最大値を考える

相手の得点の最大値についてですが、相手の発展カード、最長交易路の状況を常に把握しましょう。

最大騎士力については1ターンに1枚という仕様であることも把握して最大騎士力の移動があるのか、あるいは誰も最大騎士力を持っていない場合に追いつけない状況がないかなどはしっかりと見極めが必要です。

順位を検討する

どんなに頑張っても勝てない場面があります。その場合には2位狙いにシフトしましょう。野良アリーナであれば2位を取る分には問題ないです。盗賊や騎士のあて先の変更を視野にいれましょう。