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サクラノ詩 感想と評価 ネタバレ無し おすすめ度4.3/5.0

 今回の記事では「サクラノ詩」に関する感想と評価を述べています。細かいネタバレはしないので、興味のある方は是非、購入してプレイしてみてください。

ソフトの詳細については下記を参考にしてください。

続編については下記を参照してください。

atoritori.hatenablog.jp

 

シナリオ紹介

 2年生の春休み。草薙直哉は葬儀を負える。父の草薙健一郎が亡くなったのである。幼き頃に母を無くし、父も失った彼は孤独な身となる。そのため親戚である夏目家に転がり込むことになった。そこには主人公が通う弓張学園の教師である夏目藍や同級生の夏目圭などが住んでいる。そうして慌ただしい中、春休みを終える。新学期を迎えると転校生として御桜稟と出会う。彼女は直哉のかつての幼馴染であった。。。

(左:夏目圭 右:草薙直哉)

概要・要約

 弓張市と呼ばれる舞台、弓張学園の美術部の活動が語られるストーリーとなっています。そこではかつて天才画家として名を馳せた主人公とその部員との日常が繰り広げられることになります。

 Ⅰ章からⅥ章までの全6部構成となっています。冒頭の序章を含むⅠ章から始まり、Ⅱ章までが共通ルートとなっています。そこでは主人公が入学から今に至るまでの過去が語られます。Ⅲ章では個別ルートとしてそれぞれのヒロインの物語に入ります。そこで3人のルートを終えるとⅣ章以降のグランドルートになります。

よくある学園モノのシナリオですがめちゃくちゃ面白いです

 シナリオ紹介ではネタバレ無しのため薄っぺらい情報しかないですが、物語の構成や伏線回収などが秀逸な作品です。絵画に興味がない人や芸術に造詣がない人でも楽しめる作品となっています。とにかく重厚なシナリオや演出などは世界観に引き込まれる作品となっています。

メインヒロイン

鳥谷真琴

弓張学園の鳥谷校長の娘で美術部の部長も務める真面目な女の子。主人公とは部活動を通して仲良くなった様子が見受けられますが、、、

個別ルート

 鳥谷家を中心とした弓張学園の血縁関係や人間関係が明かされます。鳥谷家と中村家、夏目家のドロドロとした関係性が明らかになるルートとなっています。

 個人的には最初に攻略すべきルートだと思います。後半になるにつれて人間関係を主軸とした物語が展開されていくので、早めに知っておいた方が良いと思います。ただ1回目のプレイではびっくりするほど面白くないルートです。

後半に続くシナリオの前座として割り切ってプレイすると良いと思います。(共通ルートも個人的に好きではなかったので凄く間延びした印象が残ってます。)

御桜稟

本作品のメインヒロインである御桜稟。もの静かな雰囲気があるが、明るく温厚な性格の持ち主です。

 かつては弓張市に住んでいて直哉とは幼馴染でした。しかしとある事情により一時的に引っ越すことになります。そして物語の冒頭で再び直哉と再開を果たすことになります。

個別ルート

Ⅲ章以降に攻略することになります。シナリオとしては稟が引っ越さざるを得なくなった過去の出来事やかつては天才と呼ばれた主人公が絵を描かなくなった理由などが明かされます。

 個人的にはサクラノ詩に引き込まれたルートであり凄く印象に残っています。各ヒロインが主人公にどんな形で関わっていくのか引き込まれていきました。

氷川里奈

直哉とかつて一緒に遊んでいた後輩。川内野優美とは仲がよく、後輩という立ち位置でありながらしっかりものである。幼き頃に重度の病に侵されていた彼女は主人公の直哉と出会い、絵画を通して親睦を深めるのであった。

個別ルート

優美と里奈、直哉の3人の幼少期の出会いが描かれるルートです。後半のTrueエンドには直接関係することが少ないが、シナリオとしてはとても面白かったです。

夏目雫

夏目家の次女で隣の市の聖ルーアン女学院に通う1年生。藍と圭の妹であり、性格は無口。藍と直哉にかなり懐いてます。

個別ルート

夏目家と中村家など鳥谷ルートで明かされた関係や、物語冒頭の前日譚が語られることになります。そして御桜稟のルートで登場した吹という少女の正体や共通ルートで示唆されていた明石亘との行動も明らかになります。

 完全に伏線回収ルートとなります。ここからはとにかく世界観に引き込まれ、草薙家のかっこよさに魅了されます。

その他のキャラ

草薙健一郎

主人公である草薙直哉の父であり、世界的な画家として活躍した。性格はイケメン。

 この物語の第二の主人公とも呼べるほどの印象が残っています。Ⅳ章以降に多くの真相が明かされるのでそこで活躍を知ることが出来ます。Ⅳ章ではほぼ主人公です。

夏目藍

本作品ではほぼ攻略出来ないメインヒロイン。めちゃくちゃ可愛い。

 ネタバレ無しの関係で多くは語れませんが、草薙健一郎との関係性が深いヒロインです。Ⅳ章以降に焦点が当てられることになります。Ⅴ章は一応は藍ルートという形式を踏んでいるが正史として描かれることはなく、あくまでもサブキャラの立ち位置におさまっています。

夏目圭

 主人公の同級生で夏目家の長男である。直哉と同様に美術部に所属しているが、その実力は作中でもトップクラスである。直哉とはライバル関係のような会話も見受けられる。

 この物語の影の主人公的な立ち位置だと感じています。特にⅤ章以降は直哉と圭の一騎打ちのような形で絵を描く様子が描写されます。

面白い点/イマイチな点

良かった点

とにかくシナリオ

何十作中もプレイして来た中でも作品のシナリオの完成度はトップクラスだと思います。物語の冒頭に対しての前日譚などは圧巻でした。また過去の話だけでなく、Ⅴ章以降の物語もとてもよく、1日中プレイしました。

 Ⅵ章に関してはやや消化不良なところがありましたが、続編を意識しているのではないかと考えれば納得感はありました。

主題歌である「櫻ノ詩」の完成度はかなり高く、各章のエンディングテーマ曲もそれぞれのキャラにそった内容となっていて非の打ち所がないです。BGMも間の抜けた日常の曲から重たいシナリオに合わせた曲などもあり雰囲気が最高でした。

キャラ

登場するキャラが多く空気なキャラが出てくるのではと心配だったのですが、後半にはしっかりと焦点を当てられる構成をしていたので1人1人が魅力的な作品となっています。

 またそれぞれの葛藤、苦悩などの心理描写もあり、人間臭さなどが物語をより一層引き立てます。

イマイチな点

共通ルート

こればかりは擁護しきれない印象があります。後半に共通ルートでの作品にフォーカスされますが、それでもダラダラとした印象が残ってしまいます。

内容の複雑さ

物語中には不思議な現象なども登場するのですが、そこら辺の描写が少なく難しい側面が多いです。

 また美術部を舞台にしていることもあり絵画や画家に関する描写が多いので教養あるいは興味関心がない人は退屈かも知れないです。

 また登場人物が多すぎるが故に流し読みしているとよく分からないことになります。その他のキャラに上げなかったが10人近くは登場するので注意が必要です。

最終章が雑

最後のⅥ章に関しては次回作のための土台作りだと思いますがやや締まりが悪かった印象です。ただよく言えばまだまだ作品が続くとも捉えることが出来ます。咲崎桜子や栗山奈津子など描写が少なかったキャラについても期待できそうです。

 

次回作であるサクラノ刻については別途記事にしてますのでご参照ください。

こんな作品が好きな人に向いている

グリザイアの果実

毛色は異なりますが主人公のかっこよさはなどは近しいものがあります。またシナリオも凝っていたりするのでこれらの作品が好きな人であればはまると思います。

 

atoritori.hatenablog.jp

素晴らしき日々

同じ製作者なので雰囲気が似ています。ただ素晴日々は電波作品と呼ばれるぐらい日常パートが無茶苦茶なのでプレイされる方は注意が必要です。逆に素晴日々からサクラノ詩の順番でプレイする人にとってはかなり大衆受けするマイルドな作品となっているので退屈かも知れません。

サマーポケット

サマポケに限らずKeyの作品のような泣きゲーであったりのシナリオ重視の作品が好きな人であれば文句なしにおすすめ出来ます。

総合評価

完全な主観ですので悪しからずにお願いします。全体の評価としてはかなり高いです。次回作も含めて数あるPCゲームの中でもかなりtierが高い作品です。

評価・おすすめ度 4.3点

シナリオ 95/100

キャラ  85/100

文章           70/100

曲               95/100

作画           85/100

総合    430/500

評価と感想

控えてはいますが多少のネタバレを踏むかもしれないです。

あくまでも個人の評価です。

シナリオ

 余程のことがない限り100点をつけることがないのでかなりの高得点です。

序盤はやや退屈ですが、個別ルートに入ってからの盛り上がりはピカイチです。

特にⅣ章とⅤ章は最高傑作と言わざるを得ないぐらいの仕上がりです。

 減点要素についてですが、次回作も含めてのシナリオ構成になってしまっている関係上は致し方ないのですが、やはり後半の内容が気掛かりでした。共通ルートも個人的には微妙ですが、次回作にも関わってくる可能性も含めて期待したいところです。

キャラ

 いいキャラも多いのですがやはり後半と共通ルートのキャラが足を引っ張ります。。。メインヒロインなどはシナリオを含めての文句なしの100点です。後は藍の攻略が出来ないのも減点要素です。

文章

日常パートでの面白さやユーモアについては正直それほどでもないです。やや言い回しが難しかったりする部分は好みが分かれるかと思いますが個人的には好きなのでやや高得点です。

実質的な100点です。減点要素ないです。

作画

キャラに関してめちゃくちゃ可愛く、表情のバリエーションもありかなりいいです。

絵画を扱う関係上、作画へのハードルが上がる中ではかなり仕上りがあると思います。芸術家ではないので難しいことは分からないのですが、作中の作品も含めて描写が多いのはとても良かったと思います。ただ、敢えて言うのであれば作中にある最高傑作の絵画に関しては描写することから逃げないで欲しいと思いました。

総合得点

400点越えということでかなりの高得点となりました。かなりの良作だと思っています。ただ絵画という芸術に焦点があたっている関係上、退屈な部分や共通ルートの退屈さに耐えらないと厳しいかも知れません。ただ最後までプレイして後悔することはないと思います。特に後半に関しては続きが気になりすぎて他のことに集中出来ないので、時間を確保しておくと良いと思います。(共通ルートは雑にサクサク進めた方がいいかもです)。

 次回作も発売していますので気になる方は是非サクラノ刻もプレイしてみてください。

 

気になる方は下記よりソフトを覗いて見てください。

DMM

Amazon

ソフト多分売り切れか転売価格かもしれないです、、、

また続編については下記を参考にしてください。

 

atoritori.hatenablog.jp